「夜、静かになると『ブーン』という低い音が響いて眠れない…」
「耳鳴りかと思ったけど、壁に耳を当てると振動している気がする」
アパートで一人暮らしをしていると、このような謎の「ブーン音(低周波音)」に悩まされることがよくあります。
「どこから聞こえているのかわからない」というのは、音そのものの不快感以上にストレスになりますよね。
実はこのブーン音、原因は「自分の部屋の家電」か「建物の設備(室外機など)」のどちらかであることがほとんどです。
この記事では、謎のブーン音の発生源を特定するための5つのチェックリストと、原因別の対策方法を紹介します。管理会社に相談する前に、まずはこの手順で「犯人」を見つけ出しましょう。
なぜ?アパートで「ブーン音」が響く正体とは

そもそも、あの不快な「ブーン」「ゴー」という音は何なのでしょうか?
これは専門用語で「低周波音」や「固体伝播音(こたいてんぱおん)」と呼ばれるものです。
- 空気伝播音: 話し声やテレビの音(空気を伝わる)
- 固体伝播音: 足音、ドアの開閉音、機械の振動(壁や床を振動として伝わる)
ブーン音は後者の「振動」です。壁や床を伝ってくるため、「どこから鳴っているか方向がわかりにくい」という厄介な特徴があります。だからこそ、一つひとつ可能性を潰していく「消去法」での特定が必要です。
【手順1】まずは「自分の部屋」を疑え!3つのチェックポイント

「隣がうるさい!」と決めつける前に、まずは自分の部屋の家電を確認しましょう。意外と灯台下暗しで、自分の家電が壁と共振しているケースが多いです。
1. 冷蔵庫のコンプレッサー
最も多い原因がこれです。冷蔵庫は冷やすために「ウィーン、ブーン」と定期的に稼働します。
- 確認方法: ブーン音がしている時に、冷蔵庫のコンセントを一時的に抜いてみてください。音が止まれば確定です。
- 対策: 冷蔵庫が壁にぴったりくっついていませんか?壁から数センチ離すだけで音が消えることがあります。それでもダメなら、脚の下に「防振ゴム」を敷くのが効果的です。
【おすすめ対策グッズ】
冷蔵庫の振動を床に伝えないためには、専用のマットが必須です。100均のものより、厚みのあるジェルタイプやゴム製が確実です。
2. 24時間換気システム(換気口)
壁や天井についている吸気口・換気扇です。フィルターが詰まっていると、空気を吸い込む時に負荷がかかり、ブーンという風切り音やモーター音が大きくなります。
- 確認方法: 換気扇のスイッチを一時的に切るか、「強/弱」を切り替えて音の変化を確認します。
- 対策: フィルターの掃除をしましょう。これだけで劇的に静かになることがあります。
3. Wi-Fiルーターや充電器のアダプター
意外な盲点ですが、古いACアダプターやルーターから「ジージー」「ブーン」というコイル鳴きが発生していることがあります。
- 確認方法: コンセントを抜いてみる、耳を近づけてみる。
【手順2】犯人は外だ!「建物・近隣」を特定する方法

自分の部屋のブレーカーを全て落としても音が聞こえる場合、原因は外部にあります。
4. 隣や上下階の「エアコン室外機」
夏場や冬場に多い原因です。特に冬の暖房使用時は、室外機が激しく振動します。
- 確認方法: ベランダに出てみてください。自分の部屋だけでなく、隣や上下の部屋の室外機が激しく回っていませんか?
- 特定ポイント: ベランダの床や手すりに手を触れて、微振動を感じるなら、そこから壁を伝って室内に響いている可能性が高いです。
5. 建物の「給水ポンプ」や「共用部」
「1階に住んでいる」「受水槽の近くの部屋」の場合、建物全体の水を汲み上げるポンプの音が響いている可能性があります。
- 特徴: 誰かが水を使う時間帯(朝や夜)に音が大きくなり、深夜は静かになるならこの可能性が高いです。
原因がわかったらどうする?3つの対策レベル

原因がある程度絞り込めたら、以下の順で対策を行いましょう。
レベル1:配置換えと防音グッズ(自分で解決)
自分の家電が原因なら、「壁から離す」「防振ゴムを敷く」で8割解決します。
もし外部(室外機など)の音が原因で、すぐに対策が難しい場合は、音を遮断するのではなく「相殺」するのも手です。
- ホワイトノイズマシンを使う: 扇風機を弱で回したり、波の音を流すことで、ブーン音を気にならなくさせます。
- 高性能耳栓: 寝る時だけは最強の耳栓を使うのも即効性があります。
【安眠の切り札】
どうしても眠れない時は、米軍でも採用されている「MOLDEX」の耳栓がおすすめです。
レベル2:管理会社への相談(他力が原因)
隣人の室外機や、建物のポンプが原因の場合は、自分で対処できません。管理会社に連絡しましょう。
ただし、「うるさいんですが!」と感情的に伝えるのはNGです。
【効果的な伝え方の例】
「〇〇号室の〇〇です。最近、深夜に『ブーン』という低い機械音が常時聞こえており、眠れずに困っています。
自分でブレーカーを落として確認しましたが音は止まず、ベランダで確認したところ、隣の部屋の室外機(または共用部のポンプ)から異音がしているようです。
一度、現地で確認していただけないでしょうか?」
このように「自分で原因を切り分けたこと」を伝えると、管理会社もスムーズに動いてくれます。
レベル3:引っ越しを検討する
木造アパートの場合、建物の構造上、振動を完全に止めるのが不可能なケースもあります。
健康被害が出るほど辛い場合は、「鉄筋コンクリート造(RC造)」のマンションへの引っ越しを検討するのも、自分を守るための大切な選択肢です。
まとめ:まずは「コンセントを抜く」ことから始めよう
アパートのブーン音は、放置していても直ることは少なく、気にすればするほど大きく聞こえてしまうものです。
まずは、「自分の部屋のブレーカーを落としてみる」。
これで音が止まれば、解決は目の前です。もし止まらなければ、管理会社へ相談するための材料集め(いつ、どこから聞こえるか)を始めましょう。
静かな夜を取り戻すために、まずは今日の夜、チェックしてみてくださいね。

